就活デモ(就活の嫌だと思うところ、学生側からも発信していきませんか?デモ)

2020年11月23日に予定されている就活デモに関する情報を発信していきます。

【主張】就活の早期化・長期化による大学の就職予備校化問題

これから数回にわけて就活の問題点を紹介していきます。

今回は、就活の早期化・長期化を取り上げます。

※以下、便宜上「大学」と表記していますが大学院、短期大学など他の教育機関にもあてはまる箇所もあると考えています。

 

形骸化する就活ルール 3年夏から始まる就活

政府が定める「就活ルール」では、広報活動が大学3年の3月から、採用選考活動は大学4年の6月から解禁されることになっています(21卒の場合)。しかし、実際には大学3年生の春夏には就活を始めなければ、大きく出遅れてしまいます。その原因の一つが、インターンです。

 

夏休み中には、大学3年生を対象としたインターンシップが開催され、インターンに参加するための選考が春からスタートします。インターンは、企業や仕事への理解を深める名目で開催されていますが、実際には優秀な人材を早期に獲得する場として機能しています。インターンで優れた実績を残せば、その後の選考で優遇を受けられたり、早期に内定がもらえる場合も多いです。逆にいえば、インターンに参加しなければ、こうした機会を失い、就活に出遅れることになります。

 

また、ベンチャー企業外資系企業など就活ルールに縛られない採用活動を行う企業もあり、選考活動自体が大学3年生のときに行われる場合もあります。採用活動が過熱する中で、「面談」や「セミナー」と称して実際には選考活動を行う事例もあります。

 

こうした問題は、「就職活動の早期化」と呼ばれます。また、早期に内定を獲得することができなければ、本選考も受けなければならないので「就職活動の長期化」も引き起こされます。

 

大学生活を返せ!

大学3年生といえば、より専門的な学びを深める時期であり、サークルや部活といった課外活動でも中心的な役割を担う時期でもあります。この大切な時期に、過熱化・長期化する就活に集中しなければならないことは、心理的・時間的に大きな負担になります。

 

一方で、大学4年生時の就活にも課題があります。平日にも説明会や選考が実施されるため、授業を欠席することを強いられるだけではなく、卒業論文・卒業研究の準備も並行して進めなければなりません。

 

こうした問題は、単に大学生の不利益になるだけではありません。教育機関の機能低下などに繋がる点で、社会全体にも影響を及ぼしうる問題です。

 

対案はあるのか?

以上、就活の早期化・長期化の現状と問題点を指摘してきました。ただ、「就活デモ」として、現在の就活制度に代わる完璧な対案があるわけではありません。まずは、現状の問題点を広く知っていただくことから解決への道が開かれると考えています。ご意見やご批判があれば、ぜひコメントやメールをお寄せいただければと思います。

 

その上で、団体やデモ参加者を代表する意見ではありませんが、就活の早期化・長期化を解決する大まかな方向性として考えられるものを参考として挙げておきます。

・卒業後採用(既卒採用)の拡大

・就活の時期を選べる通年採用の拡大 ただし長期化を防ぐ工夫が必要

・休日や長期休暇中の説明会や選考の開催

・選考において学業を評価対象にすること

・「就活ルール」など政府の方針決定に就活生もしくは若者の意見を反映させること

 

就活の早期化・長期化に疑問を持たれた方は、ぜひ就活デモにお集まりください!